ときどき前を通りかかる小さな花屋があります。
特に目新しい草花が置いてあることもなく、価格もそこそこ、
おしゃれな感じは皆無。といった店構えで、
前を通るだけで、立ち止まることもなかったのですが・・・
昨日、はじめて立ち止まりました。
店先に一鉢だけ、ピンク色のぼけの木。一緒にいた母が、「欲しい!でも、うちにはもう植えるところないわ。ぼけは水がたくさんいるから、切らしたらすぐ枯らしてしまうし」というのを聞き、そしたらやめとこ、私きっと、枯らしてしまうから。と通りすぎる。でも、なぜか、心惹かれ、少し行って引き返して、再度、眺める。
ペットショップで特定の子と目があってしまって・・・という経験はないけれど、例えるとそんな感じかな。「わたし、連れて帰るわ」とぽそっと言って、お店の人に声をかける。
職人風の店主のおじさん。これはいい木やよ、と、名残惜しそうに、最後の剪定をしながら、育てるポイントなど、丁寧にアドバイスくださり、「大事に育てたってください」という言葉で店先まで送り出されました。
本当、ちょっとしたことなんですが、心地よい時間と、いい買い物ができたという満足感。しっかり得られました。
量販店には品揃えでも価格面でも及ばない。
おしゃれなフラワーショップとも明らかに一線を画する。
でも、小さい個人商店だからこその生きる道があるのでは、と、自身の仕事スタイルとも少し重ね合わせたりしつつ、足取り軽く帰宅しました。
枯らさないよう、大事に育てよう。
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