先の3連休。今シーズン最後の開田高原に行ってきました。
今夏の滞在中は、見事なまでに雨続きでしたが、今回は晴天に恵まれました。
御嶽山の噴火口からは依然、もくもくと水蒸気が一筋の雲になって空へ上がっていく様子が見られました。何ともいえず、幻想的でもありました。20年前から毎年、年に2、3回は訪れてきた土地です。いつも御嶽山に沈む夕日を眺め、温泉に入り、ときにはロープウェーで中腹まで登ったり、スキーへ出かけたりと、短い休暇を過ごしてきた思い入れのある土地です。このたびの噴火のニュースには本当に驚き、休日のお昼時というタイミングの噴火であったことを恨めしく思うとともに、自然の厳しさを改めて思い知らされた次第です。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
今回、訪れた目的のひとつ。
3年前に他界した父の遺作の椅子の完成を見届けることができました。
設計図をかき、パーツをつくったところで、病気が発覚。
「北欧デザインの有名な椅子があって、次はそれを作りたいんや」
「皮の施工を頼みたい人がいる、一度会いに行ってくるわ」
制作過程で交わしたいくつかの会話を思い出します。
それでも、父亡き後、はじめて工房を開けた時に、作業机の上に丁寧に並べられたパーツを
みたときには・・・・・・・・・・たまらなかった。
父の木工の師匠であるZOOの永田さんに、あつかましくもこれを仕上げてもらえないかと
依頼し、できあがったのがこれ。なんと、2脚ありました。
開田高原に納品していただいたので、今回、初の対面となりました。
同じ休養地内の仲間たちが集える、サロンのような場所に・・・
との母の想いから、工房にも、この春からちょこちょこと手を加えてきました。この床も、工房に残っていた材料を使い、大工さんにパッチワークのように張ってもらいました。そこに座った2脚の椅子。
「かっこええやん!」
父のそんな声が聞こえてきそうな仕上がりです。
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