幕内秀夫さんの講演会に行ってきました。

 先日、「学校給食と子どもの健康を考える会・兵庫」主催の講演会に行ってきました。

タイトルは『じょうぶな子どもをつくる基本食』

 

 学校給食の米飯化をすすめる運動を10数年前からされている講師の幕内さん。「売れない演歌歌手のように、、、」全国を飛び回って講演活動をされているそうです。

 兵庫支部は活動11年目。兵庫各地で米飯給食の回数がどんどん増えてきているそうです。今回はスタッフとして当日の準備から関わらせてもらいましたが、スタッフ経験のあるベテランさんも多くいらっしゃり、年代も幅広く、層の厚さを感じました。

 

 講演はまず、「こどもの食生活の話」からはじまります。

 

子どもの食生活の話  6つの提案

 ①しっかり外遊びをさせましょう(空腹は最大のごちそう)

 ②こどもだけの食事はつくらない(こどもの顔見て食事をつくらない)

 ③こどもの飲み物は水・麦茶・ほうじ茶(飲み物は水分を摂るものであって、カロリーを摂るものではない)

 ④朝ごはんをしっかり食べさせる(ごはん・味噌汁・漬物。出来合いの常備菜もうまく利用して。)

 ⑤こどものおやつは食事。(砂糖の精神面への影響。3,4歳でも依存症あり)

 ⑥カタカナ主食(ラーメン、パン、パスタ、ピザなど)は日曜日(パンの常食はやめる)

 

 本当は⑩まであるんです。わたしなどは⑨や⑩に目が行きがちなのですが、

それらは9番目。10番目なんですよね。それ以外を見直してから検討を、だそうです。

 ①から⑥までを見る限りそんなに難しいことじゃないなと感じました。この話を聞いて、子育てが楽になること。

こどもに食べさせることに必死になり、食べないことに悩み・・・しているお母さんの気持ちが

少し軽くなるように・・・というところが、幕内さんの伝えたいことだと受け取りました。

 

 途中で流されたTV映像で、幼稚園ママがこどものお弁当をつくる様子がありました。

こどもが喜ぶように、食べやすいようにと、細かい技も駆使しながらつくったお弁当。制作時間40分。

それをこどもたちが幼稚園で食べる様子も流れます。もちろんうれしそうです。

 

 別の日。ごはん:おかず=8:2の幕内さんおすすめのお弁当をつくってもらいます。

まず、お弁当箱の8分目までごはんを入れ、残りの2割には常備菜と昨晩の残り。制作時間10分。

「ご飯は半分くらい残るんじゃないかな」のお母さん方の声をよそに、

みんな完食!!!お母さん方を驚かせていました。こどもはご飯が大好きなんですよね。

 

 これでいいんだと思うと子育てはうんと楽になります。

 

 「快楽」のために食べる大人と違って、こどもたちは「生きる」ために食べるんです、子どもは何を食べれば

いいか、優先順位がわかっているんです、小さいほど、と幕内さん。

こどもが食べなくて困っている食材は、食べさせる必要はない。(刻んで紛れ込ませるなど、一切不要!)

緑の野菜をこどもたちがあまり好まない理由もちゃんとあります。

それから、問題は砂糖と油。おにぎりの食べ過ぎはなくても、そこに油が加わってチャーハンになり、砂糖が加わってお寿司になると

食べ過ぎる。焼き芋の食べ過ぎはなくても、砂糖と油が加わってスイートポテトになったり、〇じの素が加わって

ポテチになると食べ過ぎる。(いわゆる「別腹」) でも、おやつにスイートポテトつくるより、焼き芋!のほうが親は楽ですよね。

 

 幕内さんいわく、でもこういう話を本当に聞いてほしい層は、なかなか講演会に足を運んでくれない、のだそうです。

 

 

 街の看板写真を撮り集めるご趣味(!?)をお持ちの幕内さんの、秘蔵写真に大爆笑あり、

大阪市の中学校のデリバリー給食のふりかけ事件におかんむりだったり、、、


 お話上手でわかりやすい内容にぐっと惹きつけられ、簡単に実行できそうなことがいつの間にか、

こどもの顔見て・・・に流されつつあった我が家の食卓を省みつつの、あっという間の二時間でした。

そして、最後の20分くらいのところで学校給食の話に。

(この時間配分は、ちゃんとお考えあってのことだと思います。)

 

 新潟の三条市の試験的牛乳中止の話題。

京都の和食文化遺産登録を受けての給食検討委員会設置の動き。

いずれも来春に何らかの結論がでるということで、ここが勝負どころのようです。

 

 学校にお弁当を持たせている保護者に対しては(幕内さんも自身のお子さんにはお弁当だったそうですが)

身体の問題、心の問題、社会性。この3つが絡む問題。親の思いだけでやらないほうがいいとのアドバイスもありました。

 

 それと、声を大にされているのが、

「完全米飯以外は主張しないこと」の必要性。

 

 農薬のこと、添加物のこと、牛乳のこと、放射能のこと、玄米や分搗き米のこと、食器のことetc・・・これらの話を持ち出すと、

とたんに反対意見が押し寄せ、話がややこしくなり、変わるものも変わらない。完全米飯の一点にしぼったからこそ、会を始めた当時900校ほどだった

完全米飯化が今や2000校を超えています。

 

 幕内さんがなぜ米飯給食一点突破を提唱されているかは、今年4月にもこのブログで少し書かせてもらいました。→学校給食のこと

興味ある方、幕内さんの著書もぜひ読んでみてください。


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 そしてそして、南大阪にも幕内さんをお呼びしたい、それに向けて動き始めようと、

思いを同じくする仲間たちとグループを立ち上げました。

お父さんお母さんはもちろん、給食に関わるさまざまな立場の方、一人でも多くの方に聞いてもらえる場にしたいと

思っています。もちろん、講演会を開催しておしまい!にはしたくないのでその後の展開も考えつつ。

 

 具体的な動きはこれからですが、facebookでグループをつくっています。(学校給食と子どもの健康を考える会・南大阪)

加わってくださる方(南大阪在住に限定はしません)

一緒に協働してくださる方、興味はあるよ、広報手伝うよ、講演会行くよ、などなど、

ご連絡いただけるとうれしいです。


 原動力のひとつ。堺市の学校給食は全国的にみて最低ランクだと、

全国の給食をご存知の幕内氏に言われたんですよね。・・・・・黙っちゃられない!!!


 

 

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